中学受験 親の心得とストレス管理
初めての中学受験で受けたストレスはハンパじゃありませんでした。これ子供の話でなく、親の方です (ヽ´ω`)グッタリ。
- なんとかどこかに合格させてあげられないか?
- 勉強法がまちがっているのでは?
- 自分は受験生の親としての役割をちゃんと果たしているのか?
中学受験生の親は親としての心得についてしっかり勉強しておく必要があります。勉強が、親にゆとりをもたらし、子供にも好影響が及びます。
中学受験生の親としての心構え:『偏差値30からの中学受験』
5年生時の偏差値30から57の学校に合格するまでの筆者の体験談です。できの悪い子供とヒステリックな親が七転八倒しながら第一志望合格に媚びつけるまでの日常がユーモラスに描かれています。『悲惨なのは我が家だけじゃない、みんな悲惨なんだ』、と知っただけでその後ストレスを感じることが少なくなりました。
中学受験の全プロセスが日記風に記述されていますので、どの時期に何をしていなければいけないのも分かります。塾なしで情報が不足している人に絶対におすすめするシリーズ。
すさまじいほどの一家を上げての努力の末合格を勝ち得たせいか、中学進学後勉強しなくなったと書いてあり、それではなんの為に地獄のような勉強をしいたのか。。。これも含めてためになる本です。
すでに絶版となっており、中古としてしか手に入らないのが残念でしが、アマゾンで中古品として入手できます。
脳科学に基づいた勉強法:『最新脳科学が教える 高校生の勉強法』
大学受験用にどういう学習をしたら一番記憶にのこるのか、等々の効率的な勉強法が科学的に解説されています。
曰く、人間は覚えたことは時間と共に忘れ、初めての記憶を保持できる割合は20分後58%、1時間後44%、1日後26%、1週間後23%、1ヶ月後21%だとか。要するに、普通の人間であれば、翌日迄覚えていられるのは四分の一しかないということです。これを前提に以下のように繰り返し、繰り返し脳に入れる作業をしていくことで効率的に記憶が定着していくそうです。
- 新しい内容の勉強を毎日進める
- 学習内容を翌日にテストし、覚えるまで毎日繰り返す
- 覚えた内容は一週間後にテストし、覚えるまで毎日繰り返す
- 一か月後に再度テストし、同じく覚えるまで毎日繰り返す
記憶の定着のさせかたに小学生も高校生もないはずで、親が目をとおしておき、子供の勉強の仕方の指導に役立てるとよいでしょう。また、他には以下のようなことが説明されています。
- 記憶に必要な睡眠時間
- 勉強教材の使い方
- 記憶力を最大限に高める方法
- 暗記科目でない科目の勉強の仕方
受験の結果がどうであれ、このような本質的なテクニックはその後の人生における宝になる内容です。アマゾン学習指導カテゴリー第三位で評価4.4です。たまたま見つけましたが、結構有名な本かもしれません。
-他の使用者の評価-
カリスマ塾講師による中学受験勉強法と親の心得:『落ちたって、いいじゃん!』
中学受験をする小学生の勉強法を書いている本で最高の一冊だと思います。いくつか重要な気づきを抜粋します。
正解率と偏差値の関係
正解率50%以上の問題を全問正解し、それ以外を全問不正解の時の4教科偏差値は52となり、正解率40%以上では偏差値62、正解率30%では偏差値70とのこと。
⇒難しい問題は解ける必要が無い。
学力の上がり方
正解率60%以上の問題がほとんどできるようになると50%以上の問題に手が付く様になる。50%→40%も40%→30%も同じ。2段階一気に上げようとすると必ず失敗する。
⇒子供が躓いているレベル迄戻って勉強をする以外には成績が上がる方法はない
偏差値毎の学習のテーマ
偏差値45前後:学習量を増やすことがテーマ。基本問題を解きまくって基礎を固める。
偏差値55前後:学習内容の整理がテーマ。基本を組み合わせた応用問題を解けるようにする。
偏差値60以上:学習内容に対する理解がテーマ。分野を跨いだ基本の組み合わせであるような発展問題をも解ける様にする。
⇒子供のレベルに応じてテーマを意識した学習をする
また、中学受験とはどうしても勉強の成績だけで親も子供も追い込まれていってしまうものですが、この本で書かれている「落ちたって、いいじゃん!」というスタンス、親の心得の中で最も大事だと思います。これがない家庭がどうなったか、ベテラン塾講師として悲惨な結末になった家庭の話も満載です。著者は高校中退→赤軍→全国指名手配→時効後塾講師という苦労人だけに、単なる受験勉強のノウハウ本とは全く異なり、『生き方』に対する思想が随所に触れられているものすごく深い内容の本です。
子供の成績が悪い、子供にやる気が見られない、等々で怒りっぽくなっている親には必読の本です。肩の力が抜け、あるべき姿で子供に接することができるようになります。中学受験の体験をその子供の人生にとってプラスの経験にできるのであれば、『落ちたっていいじゃん』と心底から思えます。
『正しい勉強法』と『親の心得』が学べる素晴らしい本ですが、絶版となっています。アマゾンで古本を入手できます。
-他の使用者の評価-
ノートの取り方を学ぶ:『小学生の学力は「ノート」で伸びる!』
ノートが綺麗な子供には不要です。汚い子はうまくノートをまとめなさいと親がいったところでどういうノートにすればわかりませんので、正しいイメージを持たせて方向づけるのに有効です。
算数、国語など教科別にお手本となるノートのとり方、駄目なノートのとり方の見本など具体的にどうしたら良いか示されています。
この本を示しながら子供に指導したところ、特に算数のノートが上手にとれるようになり、ひいては計算ミスが少なくなりました。
塾ではこのあたりから指導するのでしょうか?合格した中学校の同級生からノートを借りてくることありますが、皆とても上手にノートをとっており驚きました。
-他の使用者の評価-
塾なし中学受験をするなら:『実録!偏差値36.9が早慶合格を勝ち取った!』
大学受験向けの本ではありますが、『受験勉強とは同じ問題集を繰り返しやることで一つづつ仕上げていき、それを積み重ねることでのみ合格に近づく』、という受験勉強の本質を再確認できる本です。
合格した中学でも塾に行かなかったのはうちの子だけらしく、塾なしで勉強することは間違いないんだと勇気づけられました。「低偏差値から合格」という本を見ると思わず買ってみるという癖から探し出した貴重な発見の本です。子供に何をやらせればよいかについて、大変役に立ちました。
『塾に行けば成績が上がる』というのは単なる幻想。4年生から塾に通っていた子供がバンバン不合格になる現実を見ればいやでも目が覚めるのですが、やはり隣の芝は青く見えてしまいがちです。
塾に行っても行かなくても、やるべき事をやれば成績は上がります。今や優れた市販の問題集が活用できる時代ですから、本質的に塾など不要なはず。この本を読み、ブレそうだった心を強く持つことができました。親がブレたら子供もブレます。そういった意味では親もこのような本で勉強が必要だと本当に思います。
でもこの本、Amazonでぼろくそのレビューがされているだよね。なんでだろ。。。
『困難に打ち勝つ「脳とこころ」の法則』と『<勝負脳>の鍛え方』
以下の2冊は同じ著者(脳神経外科医 日本大学教授)の本です。
- 試験会場を特別な場所でないと思えるよう、志望校の教室に入ったり、トイレを使ったりする体験をしておく
- 強い心は目標の標語、目標とする人の写真などをつねに目に見えるところに置くと活性化する
- 成功体験を増やすことによって興味を持つようになる
- 夢や望みを高めることによって理解力が高まる
- 繰り返し考えることによって自分の「やってやる」という気持ちを高める